未来センサ・通信応用専門委員会
設立趣旨
「遠くの人とリアルタイムに情報を交換したい」からスタートした「通信」は人々の社会生活を豊かにする必要不可欠なモノである。また、様々な環境を認識する計測のためには、対象となる環境から情報を引き出すセンサが重要となる。情報交換手段の通信と環境認識手段のセンサは密接に絡むことで、お互いにその適用範囲を拡大している。
通信の研究範囲は、アンテナや変復調技術などの技術的な位置からITSや安全・安心のための通信などの応用的な位置まで奥深く、また、人と人の間の情報交換手段としての側面からインターフェースやコンピュータネットワーク、センサネットワークといった人以外のモノとのあるいはモノ同士の情報交換手段の側面まで幅広く、縦にも横にも広がっている。
いずれの立場の通信にしろ、通信やセンサが人々の社会生活のためにあるとすれば、今後の通信やセンサを語るには現代社会、現代生活の問題点を明らかにし、未来社会、未来生活を模索するといったことと切り離して考えることはできない。そして、模索された未来社会、未来生活に必要な通信技術、センサ技術や通信アプリ、センサアプリは何か、現在は何が不足しているかを考えていく必要がある。
そこで、電気・電子・情報工学的な意味での通信やセンサだけでなく人間科学、社会科学的な意味での通信やセンサも積極的に検討フィールドに加えた応用科学学会としての通信を検討する場として、未来センサ・通信応用専門委員会の設立を提案する。
本専門委員会では、様々な分野で行われている通信やセンサの検討を参考にしつつ、通信やセンサとは無縁そうに見える分野とのマッチングも行い、未来社会、未来生活を豊かにする通信やセンサについて考察していく。